Wednesday, April 30, 2008

【20080430新聞稿】タシィ・ツゥリン( Tashi Tsering)を応援する

タシィ・ツゥリン( Tashi Tsering)を応援する

4月26日、北京オリンピックの聖火リレーが長野で行われた際、タシィ・ツゥリンさん(台湾のパスポートを有する亡命チベット人)は、聖火に近づこうとして、警察に取り押さえられ逮捕された。長野県警は「威力業務妨害罪」でタシィ・ツゥリンさんを収監、接見禁止48時間とした。4月28日正午、48時間の収監、接見禁止が満了した後、警察はタシィ・ツゥリンさんを送検して勾留質問を行い、勾留を10日間延長することを決定した。その後で継続して勾留し、タシィ・ツゥリンさんを起訴するか、もしくは釈放するか決定するとのことだ。
このような結果に対して、我々は日本国の政府に強い不満を表明する。
日本は独裁極権の国ではない。言論の自由を有する民主国家である。人民の自由な意見の表現に対して、高度の尊重を与えるべきである。タシィ・ツゥリンさんの行為は、平和な非暴力行為である。彼はただ、手に雪山獅子旗を持ち、聖火に近づこうとし、Free Tibet!と彼の主張を叫んだにすぎない。暴力を以って聖火に危害を加えるような如何なる状況も発生しなかった。よって、日本国の警察がこれを「威力業務妨害罪」としたことは適切でない。ましてや、世界各国の北京オリンピックの聖火リレーに対する抗議活動において、各国の警察は聖火の順調なリレーを維持するために、聖火に近づこうとした者を逮捕しているが、その後、いずれの場合も早急に釈放した。日本国の警察がタシィ・ツゥリンさんを48時間勾留した後、さらに送検、そして検察側も収監、接見禁止を10日間延長したことは不合理な処置である(同じ日に、日本人が聖火リレーに鶏卵を投げたが、すでに釈放されている)。
我々は、日本国の政府が法に基づく適正手続き(デュー・プロセス)を遵守することを要求する。タシィ・ツゥリンさんは逮捕から始まる全ての司法手続きの過程において適宜な通訳、翻訳が得られなければならない。しかも、弁護士がその場で立会い、彼が相対する日本国の司法の手順を理解させなければならない。
また、接見禁止を早急に解除すべきである。日本国の検察がタシィ・ツゥリンさんを12日間も収監、接見禁止にすることは不合理である。早急に接見禁止を解除し、関連する人権団体、友人が勾留所に赴き面会できるようにすべきだ。そして、勾留所における彼の基本的なニーズに応じて協力できるようにすべきである。
最後に、我々は日本の政府が人権的な立場にしっかりと立って、中華人民共和国の政治力による干渉を受けることがないように呼びかける。タシィ・ツゥリンさんは日本のマスコミに対して「オリンピックに反対するのではない。聖火リレーは全世界の人々にチベットの惨状を伝える絶好の機会だと思った」と表明した。しかも、彼は聖火に近づこうとした時、如何なる危険物も携帯せず、また如何なる暴力的な挙動も行わなかった。日本における一般の状況によれば、このような行為は法に違反しないはずだ。たとえ違法とされても非常に軽微な罪状であって、通常48時間の勾留の後、必ず釈放される。よって、日本国政府のタシィ・ツゥリンさんに対する常識を超えた収監、接見禁止は、中国政府の政治的干渉を受けているのでなかろうかと疑わせるものである。
日本国政府のタシィ・ツゥリンさんに対する処置は、全世界が見ている。日本国政府は全世界における市民社会の要求に応え、人権を尊重せよ。タシィ・ツゥリンさんを早急に釈放せよ。

共同声明団体:
國際人權聯盟(FIDH)、台灣圖博之友會、西藏青年議會台灣分會(チベット青年会議台湾分会)、在台藏人福利協會(在台湾チベット人福利協会)、台藏交流基金會(台湾チベット交流基金会)、台灣人權促進會、台灣勞工陣線(台湾労働者陣線)、台灣國際團結中心
(応援団体は、継続して増加中…)



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